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課題図書 くりぃむパン

くりぃむパン

くりぃむパン

2013年課題図書。小学校中学年の部。小学校4年生の香里は五世代、9人の大家族で暮らす女の子。下宿屋としてつかっていた名残で2人の下宿人も一緒。ある大晦日の夜、親戚の子、未果が父親と一緒に訪ねてくる。そして未果も一緒に住むことになる。きれいで背も高く、勉強も運動もできる未果を自慢に思っていた香里だけれど、だんだん気に入らなくなり未果は守銭奴だという噂をながしてしまう。


香里が未果をねたんだり、家族から相手にされなかったりする不満が描かれていて、特に女の子は共感しやすいかと思った。けれど終盤で大ばあちゃんが亡くなるシーンは唐突に感じた。さらに最後、結局未果はお父さんと一緒に暮らすことができたのかわからないままの終わりが納得できなかったように思う。