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長い冬

大きな森の小さな家に始まるインガルス一家の物語の、その後の話。ローラは14歳。

岩波少年文庫に版元は移り、ローラ物語1として刊行されている。

挿絵は同じガース・ウィリアムズ。

インガルス一家は収穫もそこそこに、粗末な農地小屋を出て町の家に移る。インディアンの老人が白人に警告しにやってきた。今年は7ヶ月冬が続くと。

実際、猛烈な吹雪が絶え間なく襲い、鉄道は途絶、街は孤立した。

ローラの一家は乏しい蓄えを母さんの知恵でやりくりしながら春を待つ。

「西部では、いろいろな困難に立ち向かうのに、忍耐と根気が必要なのさ」

一方、飼料店を営むワイルダー兄弟は、十分な蓄えをもち、快適な冬を過ごすが、街の人々の窮状をみて、雪の中、小麦の買い付けにでかけ、見事にやりとげる。

 

アメリカ西部の開拓時代、大自然に立ち向かい、戦い抜くことの大変さ、それを乗り切る家族の力、町の人々の中に脈々と流れる、自由独立のアメリカ気質。アメリカという国がどういう国で、そこに住む人々がどういう人なのか、このシリーズはそれを実によく伝えてくれる。

派手ではないが、ドラマチック。分厚い本だが、読み始めたら止まらなくなる。

 

長い冬―ローラ物語〈1〉 (岩波少年文庫)

長い冬―ローラ物語〈1〉 (岩波少年文庫)