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大草原の小さな町

 

大草原の小さな町―ローラ物語〈2〉 (岩波少年文庫)

大草原の小さな町―ローラ物語〈2〉 (岩波少年文庫)

 

 「長い冬」に続く、ローラ物語の第2弾。

開拓時代のアメリカ中西部、15歳のローラの視点から描かれる一連の物語。

長く厳しい冬が終わり、ようやく、農地も軌道に乗り始めたローラ一家の一年を描く。

「長い冬」に比べればドラマチックさはなく、ローラの学校での生活、はじめてのアルバイト、街のイベントなどが描かれ、最終的には教師になって家を離れるまでとなっている。

前作でも登場し、今回もちょくちょく出てくるアルマンゾとの恋は次回に持ち越しつつ、少しずつ期待を高めていく。

また、小さかった街も少しずつ、着々と大きくなっていく。アメリカ人にとっては、こういう自分たちのルーツみたいなおはなしが、とても大切なのだろう。

我々も、なんとなく知っているようで、実際にはなじみのないことが多い。15歳で教員になれるシステムは?お姉さんの行った盲人大学はどんなしくみ?学費はいったいいくら?

わき道にどんどん興味が行ってしまうのであった。