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わたしは盲導犬訓練士

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わたしは盲導犬訓練士 (人間と動物・愛のシリーズ)

わたしは盲導犬訓練士 (人間と動物・愛のシリーズ)

 

 

日本盲導犬協会の訓練士のノンフィクション。いわゆる苦労話になっていて、掘り下げはない。内容自体が興味をひくが、そこにとどまっている。

 

ちなみに、この本とは、直接関係ないが、最近、図書館の仕事紹介の本を作るのに協力したのだが、ライターさんはとてもマジメだけれども、次々に仕事を器用にこなすことを求められている感じがした。ゲラをチェックして、ヤバイナとおもったのは、「司書になるには」の記述が間違っていたこと。調べたら現在出ている他の本でも間違えていた。具体的には、高卒の人が司書になるためには、司書補資格を取って、司書の補助を3年以上してから司書講習を受ける、と図書館法に定められているが、「司書の補助3年で司書講習」と書かれていた。これを信じて、たとえば、高卒の方が図書館で3年非常勤をしたから、と司書講習を受けようと申し込みをしたら、受けられずに予定が狂うことがあるかもしれない。ライターさんも、次々に仕事をするので、法律まで調べずに孫引きしたのではないかと思った。

こうしたノンフィクション。もちろんきちんと取材をしてまじめにかいていると思うが、次々にこなすことを求められると、ツメが甘くなるかも・・・と思う。図書館員が、もっときっちり、隅々まで選書しないといけませんね。ちなみに、司書資格の習得法が間違っている本も、購入していました。反省です。