15歳のトムは、父の死後、叔父と一緒に金探しの旅にでる。陽気な叔父の性格と冒険に胸躍らせていたトムだったが、荒れた山で、金色の歯をしたインディアンを見たときから、叔父の言動がおかしくなってくる。インディアンの墓場荒らしをはじめ、そこで金がみつからないと、村の人間を全員殺そうと企てる。ついにトムは、叔父を止めるため銃の引き金をひく。トムと妹の回想シーンや叔父の金鉱探し暮らしのエピソードなど、強い印象を残す。インディアンの歯が金色だったのは、特殊なヤギの皮を歯でなめしていたため、という結末は予想どうりの感じ。ちょっと甘いのと、イラストが難。
ちなみに、著者ピウミーニは、最近翻訳も多いイタリアの児童文学者。とてもおもしろい作品もほかにあります。