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ノエル先生としあわせのクーポン

 

ノエル先生としあわせのクーポン

ノエル先生としあわせのクーポン

新学期、新しい先生はもっと若い先生だったらいいなぁ!という生徒たちの期待とは別に、やってきたのは年をとったさえないおじいさん先生。この先生は、最初に生徒たちに不思議なプレゼントをした。『遅刻をしていい券』『授業中に大声で歌を歌っていい券』など、奇妙なクーポンばかり…
 
学校生活を、クーポンによって、様々な発想で考え方を変えてみるための道具として捉えている。クーポンをすぐ使ってしまう子や、はたまた、交換して貯める子、また、クーポンを全員で使うと面白いと感じる子など様々だ。
ノエル先生のキャラクターがよく出ていて、結末は何となく残念な部分もあるが、魅力的に描かれている。
最後子供たちに、今あるクーポンは、生きているうちに使うんだ!という場面が別れの場面となるが、
ノエル先生の時間軸が学校の世界というより、子供たちの人生の時間軸全体で何かを伝えたがっているのがいいと思った。