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武器より一冊の本をください

 

武器より一冊の本をください 少女マララ・ユスフザイの祈り

武器より一冊の本をください 少女マララ・ユスフザイの祈り

 
2012年、パキスタンにてアルカイダの銃弾の犠牲となった少女の物語。
15才の少女マウラは、女子は学校にかようなと警告し威嚇する、アルカイダの宣言の脅威にさらされながら、通学途中のバスについに攻撃される様が描かれている。
国連のスピーチでは、非常に落ち着いて自分の意見を述べる彼女の姿に驚いたものだが、この本を読むと、マウラが偏見にとらわれない父親の元で多くを学んで、また自分の意見をまとめる訓練をする機会に恵まれた、高度な教育を受けてきた特別な少女というのがわかる。
 
ルビ付きの非常に読みやすい文体だが、やはり処刑場面や、マウラが顔に銃弾を受ける際の描写は残酷な場面でもあるため、子供達に提供するか否かは判断に迷う部分があるとは思うが、ノンフィクションである以上、下手なごまかしやぼかすことより、こういう現実を伝えることも大事なことだと思った。