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調べよう!世界の本屋さん

 

調べよう! 世界の本屋さん (本屋さんのすべてがわかる本)

調べよう! 世界の本屋さん (本屋さんのすべてがわかる本)

 

 本屋さんのすべてがわかる本、というシリーズの一つ。本の歴史から説き起こし、印刷=出版業の成立と、そこから独立して商品としての本を扱うようになった「本屋の歴史」に触れ、さらには世界各地の本屋を国別に見ていく。

確かにニッチといえばニッチで、類書はほとんどない。図書館を紹介しようという本の方がまだあるくらいで、書店に絞ったのは珍しい。・・・なんだけど、やはりなんというか踏み込み不足というか、色々カバーしようという意図は買うのだが、深みが足りないというか、だからどうしたの感が抜けない。

世界の本屋なんて確かに他に見たことないけれど、なんだか好きなおじさんが海外旅行で撮ってきた写真、みたいな雰囲気で、もう少しどうにかできなかったかなあ、と思って残念。

ミネルヴァは最近、確かに他では取り上げないテーマだけど、もう一歩足りない、汐文社の二番煎じみたいなシリーズをいくつか出していて、どうしたかな、と思う。

もう一歩がんばってほしかった。

全然余談なのだけれど、本の中で、世界のベスト10書店というのがあげられていて、日本からは京都の恵文社が登場している。イギリスから上がっているスカースインブックスという書店、私も行ったことがあって、確かにすてきな本屋だとは思ったけれど、すごいど田舎の、普通に村の本屋で、まさかそれが世界のベスト10に入っていたとは思いもしなかった。栃木のドライブインでたまたま寄って食べたおそばが、後でみたミシュラン5つ星がついていた、みたいな驚きだった。