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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ついていったら、だまされる

 

ついていったら、だまされる (よりみちパン!セ 30)

ついていったら、だまされる (よりみちパン!セ 30)

原宿に、友人と買い物に出かけたぁ〜い!といいはじめたらさし出したら良いかも。とはいえ、壺や判子を中高生にさすがに売りつける人はいないだろうし、ラッセンの絵画やダイヤのアクセサリーをデート商法で売りつけられるのも、まだまだ先の話。それよりは、『出会えない出会い系』の章とかは、具体的で面白かった。モテモテ気分にさせてくれる出会い系メールのパソコンの向こうでは、ハゲおやじが顔文字で打ち込んでるという、自意識とモテと性欲でフルスロットルな10代には、効果的な気もする。
だまされてしまう人の心理が後半分析されていて、『どうして?』と疑問に思わない人が引っかかり、疑問も少しは思うんだけど、継続して疑問を持ち続ける持続力がない人が引っかかるというのもなるほど…と、考えてしまった。大人が読んでも面白い。ただ、善意につけこんで騙すボランティア詐欺とかも紹介されてしまうと、きちんとしたボランティア団体もあるのに、疑心暗鬼になりはしないか…と、これまた心配ではある。
早い段階から、世の中のダメな部分を晒すことってどうなんですかね?
身を守っては欲しいけど、最初から保守的な生き方になってしまうのも、それはそれで残念だろうし。