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ラモーゼ上

 

ラモーゼ: プリンス・イン・エグザイル(上)

ラモーゼ: プリンス・イン・エグザイル(上)

 

 エジプトの王子ラモーゼは、気ままな第3王子としての生活を送っていた。だが、二人の兄が相次いで死去。そんな折、第二夫人の陰謀により、彼も暗殺されようとしていたことを、乳母と家庭教師から知らされる。安全のため、死んだと見せかけて、書記見習いとなり、王宮を出る。平民の粗末な生活に愕然とするラモーゼ。頼みの乳母は死に、家庭教師も遠方にやられ、途方にくれるが、奴隷娘のカロヤと、絵師見習いのハブという友ができ、姉にだけは生きていることを知らせることができる。だが、大臣と第二夫人が行く手を阻み、父王も病に倒れたことを知る。
典型的な冒険ものの形式。高貴な身分、危機、世間を知ることで人格が向上するというパターン。手堅くなんとかまとめている。