母親の新しい恋人と暮らすために新しい家に移ったシモーネ。引っ越しのどさくさで愛犬キロルを連れてくるのを忘れるという痛恨のミスをしてしまった！ おまけに新しい学校ではシモンという名の男の子と勘違いされる。開き直って男の子のふりをして、けっこうご機嫌に過ごすが、イサクがちょっと気になる。長期療養所を抜け出してきたおじいちゃんも加わり、シモーネは自分の胸の中に住む子鬼に翻弄される思いをおじいちゃんに打ち明ける。良心的な先生、はちゃめちゃな母親、おじいちゃんの死。大きな問題を明るく軽やかに読ませるスタルクの腕は絶妙。最後、クラスで女の子に戻ることに決めて、打ち明けるラストがとてもすてきです。
