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おやすみなさいトムさん

 

おやすみなさいトムさん

おやすみなさいトムさん

 

 第二次世界大戦下のイギリス。疎開で田舎に行ったウィリアムは、人付き合いが悪いことで有名なトムの家にあずけられた。体中傷だらけで、絶えずビクビクしていたウィーリーだが、トムの不器用だが素朴な愛情に触れることで、豊かな知性と感性のひらめきを見せ始める。陽気な友人ザックなど、村の友人も増えて、精神的にも安定してきたウィーリーに、母から「帰ってこい」という呼び出しがかかる・・・。ウィーリーと共にトムが変化し、最後にウィーリー自身が自分の変化を自覚する姿がよい。