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小さなおばかさん

 

小さなおばかさん (子ども図書館)

小さなおばかさん (子ども図書館)

 

 『愛の一家』の前段となる短編。ペプリング家は、それまで借りていた家を、家主の都合で出なければならなくなった。だが、子どもが多い一家の新居はなかなか見つからない。末から2番目の男の子フリーダーは、ちょっとぼんやりした男の子で、いつでも一所懸命だが、ちょっとズレた行動で「ちいさなおばかさん」と家族からからかわれることが多い。自分も家さがしをしようとして失敗するが、それがきっかけになり「ペプリングさんとこは家を探している」といううわさがたって、いい家が見つかるのだが、家族も本人も気づかない。『愛の一家』同様、フリーダーの魅力で読ませる作品。