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ラインの虜囚

 

ラインの虜囚 (ミステリーランド)

ラインの虜囚 (ミステリーランド)

 

 フランス人の父とカナダ先住民族の母を持つコリンヌは、父の死をきっかけに、生まれたカナダを後にしてフランスに住む祖父の伯爵を訪ねた。混血の孫に不快感を表す祖父は、孫と認めて欲しければ、ラインの双角城でナポレオンが生きているという噂の真偽を確かめろという試練を課される。偶然知り合った元海賊のラフィット、フランス随一の剣士ジェラール、文豪デュマの3人と共に、旅立つコリンヌを「暁の四人組」とよばれる悪党グループが妨害する。果たしてナポレオンは生きているのか?4人組の目的は? 歴史をふまえつつ、構成がきちんとしていて楽しめる佳作。謎解き部分もきちんとしている。有名人多数出場は、ちょっとご都合主義だけど、読者が歴史に興味を持つきっかけになると良いと思う。