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ティムール国のゾウ使い

 

ティムール国のゾウ使い

ティムール国のゾウ使い

 

次々と周辺の国を滅ぼして進軍するティムール王。デリーで王の前に立ちふさがったのは、ゾウの群れ。王は勝利するが、12歳のラスティは、ゾウに心引かれ、ぞう使いの少年カヴィを女奴隷に化けさせることで救う。だが、カヴィの中には憎しみが詰まっていた。そして、ラスティもまた、ティムールに滅ぼされた国で、塔に閉じ込められた女性が、懸命に救おうとした赤ん坊の話をきかされ、その赤ん坊とは自分であることを知る。カヴィの復讐を止めるラスティは「ゾウが殺される」というが、復讐ではない生き方とは? 物語がアイディアが多すぎてちょっと完成度が低い気がして残念。