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ペニーの日記 よんじゃだめ

 

ペニーの日記 読んじゃだめ (チア・ブックス)

ペニーの日記 読んじゃだめ (チア・ブックス)

 

 オーストラリアの児童文学。ペニーは女の子だけど、馬が大好きで女の子らしいことなんて大嫌い。学校で老人ホームに行くっていうけど、年よりなんて気持ち悪くて行く気がしない。お年寄りの前でバカみたいに歌うのが嫌で抜け出すと、そこにはやはり抜け出してきたおばあさんがいた。子どものやかましい歌なんか聞きたくないから外に出てるんだって。ケーキを出すと大きいほうをとるし、水を飲むコップがなくてもすぐに紙皿をたたんで丸めてコップを作って飲む。このベタニーさん、兄弟が10人いたとかびっくりすることをいうので、もっと話がしたくなった。こっそりとそれからも老人ホームに行くと、ペニーの馬の写真もちゃんと見てくれた。ここに来てから一度も元の家を見ていないというベタニーさんのため、ペニーは外出計画をたてるが、期待していったベタニーさんの家は、更地になっていた。ペニーは、がっかりしたベタニーさんをなんとか元気づけたいと考え、誕生パーティーを企画した! 気ままだけど率直なペニーとプライド高いベタニーさんのコンビがなかなかすてき。だけど、ペニーがバカにしているいい子のシモーンだけど、単純に薄っぺらいいいこちゃん扱いだけでもつまらないかも。ペニーよ、気持ち悪いと思っていたお年寄りの中にベタニーさんをみつけたように、いろいろみつけてね。