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児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

白いイルカの浜辺(2016中学生 課題図書)

 

白いイルカの浜辺 (児童図書館・文学の部屋)

白いイルカの浜辺 (児童図書館・文学の部屋)

 

カラの母さんは、海洋調査中に行方不明になってしまった。だが、カラは、きっと母さんが帰ってくると信じている。叔母の一家に父と居候し、暮らしは厳しい。カラは難読症(デクレシア)で、父も同じだ。地域のボスの息子であるジェイクと、その友人イーサンは、カラをバカにするが、カラはジェイクを殴りつけ、関係はますます悪化する。そこにロンドンから障がいのある少年フィリクスが転校してくる。プライドが高い彼の第一印象は最悪だが、父の船をフィリクスの父親が購入しようとしたことから、交流が始まり、白い子どものイルカを一緒に助けたことで、一挙に距離が縮まる。同居する叔母の家の年下のいとこデイジー、頭がおかしいといわれるペンルーナさんなど脇役もなかなか面白い。そして海を守りたいというお母さんの意志を継いでジェィクの父と対決を図るために立ち上がり、さらに嵐の海に無謀な航海に出たジェィクを助けるクライマックスが待っている。全体に劇的だが、ちょっと劇的にしすぎて唐突な感じが否めない。環境問題、母親の死を受け止める、障がい者の自立など、キイワードてんこもりなので、感想文は書きやすいかもしれないが、もう少し自然な流れにならないかと思う。