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馬のたまご バングラデシュの民話

 

馬のたまご―バングラデシュの民話 (世界の民語絵本シリーズ)

馬のたまご―バングラデシュの民話 (世界の民語絵本シリーズ)

 

 貧しくて、学校に馬で行けない男の子がお父さんに馬をねだった。馬は高くて買えないが、馬のたまごなら買えるかもしれない。市場に行くと「馬の卵だ」といってウリを高く売りつけられた。帰る途中、たまごを下して小魚をとっていると、キツネがうりをねらう、かけていくキツネを見た男は馬が生まれたのだと思って追いかけるが、やがて雨が降ってきたので、よその納屋に飛び込んで雨をさけた。そこにトラが通りかかる。家の中の百姓は「トラよりきりさめがこわい」と言っている。トラは、ビックリ! そこに、トラを馬だと思った男がとびかかる。と、明らかに「ふるやのもり」の類話として展開していく。この後、サルが登場してしっぽを引っ張られるまで同じ。だが、さらにくま、ジャッカルと出て、最後は水を飲んでタポタポした男のおなかの音にジャッカルが驚いて逃げる。面白いが少し、冗長。伝わってくるうちに簡潔になったのかもしれない。