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児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ドコカ行き難民ボート

 

ドコカ行き難民ボート。

ドコカ行き難民ボート。

 

 スペイン領のグラン・カナリア島。アフリカに近いその地には仕事を求めて海を渡る難民ボートが漂着する。リゾート地でもあるそこに遊びに来ているノルウェーの一家のエミーリエは15歳。ふっくらした体型をからかわれて以来、拒食症気味になっている。そしてエミーリエはジョギング中に、偶然難民ボートを救出することになる。乗員たちは、みんな飢えて餓死寸前だった。見つかればアフリカに送り返される! エミーリエは、なんとか彼らを隠し、食べ物を届けようと奮闘する。そして難民の一人、18歳のサミュエルに心惹かれる。だが、メンバーの中には、敵意を隠そうとしない者もいる。仕事がなく、絶望だけのアフリカから夢の国を目指してでてきたが、途中でガソリンが尽き、漂流中に命を落とした若者たち。主張のための物語か? と思いつつも、そのリアルさに読み進んでしまう。ダイエットのため、食べられないエミーリエと飢えで食べられないアフリカの人々。この物語では、仕事を求めてだが、現在は、さらに内戦で、大量の難民がでていることを思うと絶望的になる。