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児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

地球から子どもたちが消える。

 

地球から子どもたちが消える。

地球から子どもたちが消える。

 

エミーリエは18歳。児童労働のことをきっかけに恋人になったアントニオとの仲は今も続いている。ところが、そのエミーリエの前に、サミュエルが現れた。3年前と違って、どこかすさんだ姿で。この3年の間に、何があったの?アフリカへの強制送還、ココア園での過酷な労働と性的な虐待。ついに雇い主に火をつけて、友達と逃げ出し、再度密航してオランダについたが、最低限の暮らしの中で、体を売り、薬に手を出すようになっていった彼の3年が少しずつ語られていく。最後、サミュエルは見つかり、再度の強制送還を待つ間に自殺する。エミーリエの快適な暮らしと、サミュエルの悪夢の暮らしが交互に語られ、これでいいのか、と慄然とする。サミュエルは、遺書で、エミーリエを責めない。だが、私たちが考えなくてはならない課題であることは、間違いないだろう。