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児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

風神秘抄

 

風神秘抄 上 (徳間文庫)

風神秘抄 上 (徳間文庫)

 
風神秘抄

風神秘抄

 

 平安末期。草十郎は妾腹の出で、母を早く亡くしている。母の形見の笛を吹くのが慰めだが、孤独な育ちから人前では吹けない。初陣に敗れ、主君も殺された失意の彼の前に、鳥彦王と名乗るカラスが話しかけてきた。王の修行の一貫として人間を知らなければならないのだという。さらに、不思議な舞姫、糸世との出会いは、彼にはじめて人前で笛を吹かせた。だが、草十郎の笛と糸世の舞が合わさると異界への扉が開く。その力に気づいた後白河法王は、自分のために力を利用しようとする。だが、再び異界が開いた時、糸世は彼方へと消えてしまった! 武士の台頭としたたかな法王の姿。ユーモラスな鳥彦王とテンポよく展開して面白い。だが、登場人物の生き方の倫理が現代的。サトクリフのような時代の空気を求めるのは欲張りすぎ?