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木馬のひみつ

 

木馬のひみつ (世界のどうわ)

木馬のひみつ (世界のどうわ)

 

 父の死により、若いときに仕えたポメロイ様のお屋敷で働くことになった母と一緒にやってきたティビー。母親は、高齢のポメロイ様にひどく気を使うが、ティビーは、偶然に出会い、子ども部屋の木馬を譲ってもらい、その家に引き取られていた少年ジェドに証人になってもらった。だが、ポメロイ様はなくなり、乗り込んできた遠縁の親戚がすべてを奪おうとする。木馬までとられそうになったティビーは、お屋敷から逃げたジェドに助けを求めに行く。木馬の中から見つかった遺言書のおかげで、財産はすべてジェドのものとなり、ハッピーエンドとなる。いかにもゴッティンらしい作品。頑固な女の子の一途さと、あざやかな逆転劇でドラマチックに展開するが、ぎりぎりまで遺言書を出さないのはやややりすぎ(?)かも。