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図書館で考える道徳=書き込み被害をめぐって

 

図書館で考える道徳―書き込み被害をめぐって

図書館で考える道徳―書き込み被害をめぐって

 

 児童書ではないけど、紹介!

図書館の本の書き込みは、なぜおこなわれるのか?どうした本に被害があるか?を個人で調査した労作。ほぼ満遍なく書き込み被害がある(図書館学の本まで!)という現状。強いて言えば調べものの本の方がひどいという。公共のものなのに、自分が借りた瞬間、私物のような錯覚を起こす(それは、学習室の机の場所とりも同じ)心理について考察している。「サンタクロースの部屋」の引用で“共同でものを所有することに、自らもあずかる感じをもつ”ことによって、公共物を大切に使うことへの心地よさを持つことを理想としてあげている。確かに望ましいが、難しい。