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ゆかいなホーマーくん

 

ゆかいなホーマーくん (岩波ものがたりの本)

ゆかいなホーマーくん (岩波ものがたりの本)

 

 のんびりした田舎町で暮らす、ホーマーくんの日常。家は観光用キャンプの経営をしていて、食堂をやっているおじさんがいる。家の仕事やおじさんの手伝いをしたり、ラジオの組み立てをしたり、スカンクを飼おうと決心してみたりとのんびりした日常を楽しんでいる。まぬけなどろぼうを捕まえたり、ドーナツ製造機が壊れて、山のように作られてしまったドーナツをどうやって売るか工夫したりと、仕事よりおしゃべりが好きな街の大人たちより、よっぽどしっかりしてみえる! 古き良きアメリカで、ヘンリーくんの先輩です。原書は1943年刊。ドーナツ店で黒人のルパートが、当たり前のように一緒にドーナツ食べてるのは、ひょっとすると当時としては意外に先進的? とふと思った。