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ルガルバンダ王子の冒険

 

ルガルバンダ王子の冒険―古代メソポタミアの物語 (大型絵本)

ルガルバンダ王子の冒険―古代メソポタミアの物語 (大型絵本)

 

 ギルガメッシュ王の父がモデルという世界最古の物語。発掘された2枚の粘土板の詩をもとに構成したもの。ルガルバンダ王子の父エンメルカル王は、愛と戦いの女神イナンナの加護を受け、沼地を干拓して豊かな国ウルクを作ります。強国となったウルクは、金銀や宝石を産出する隣国アラッタを征服しようとします。7人の王子が王に従い、兄にあこがれる末っ子ルガルバンダ王子もついていきました。けれど、きびしい道のりの中、途中でルガルバンダ王子は病気となり、兄たちはなげきますが、しかたなく王子を置いて、先に進みます。けれども、神々のおかげでルガルバンダは持ち直し、王たちを追いますが見つけられません。途中、巨大なアンズー鳥に会い、そのヒナに親切にしたお礼に、疲れを知らずに走る体をもらいます。王子は父王と兄に追いつきますが、アラッタ攻めは難航しています。王は、イナンナ神の神託を求め、ルガルバンダ王子は、ウルクまで戻り、その使命を果たします。滅ぼすのではなく、優れたアラッタの技術を守ることを命じられた王は、その通りにしてついにアラッタへの入城を果たし、ウルクにも、その優れた技術をもたらしたのでした。
挿絵がとても魅力的。他国を侵略、というところで心配したが、いちおう踏みにじらなかったので、ちょっと安心した。ドラマチックでおすすめ。