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古森のひみつ

 

古森のひみつ (岩波少年文庫)

古森のひみつ (岩波少年文庫)

 

 遺産として古森を相続したプローコロ大佐と少年ベンヴェヌート。厳しい大佐は、森を従わせ、少年を亡き者として、自分が全てを手にしようともくろむ。かつて強大な力を誇りながら岩屋に囚われている風のマッテーオを開放することで、彼の力で少年の抹殺をたくらむ。古森に生きる木の精や、風の精たちの雰囲気のあるファンタジーだが、正直読みにくい。挟み込まれる詩のせいか、物語よりもイメージが優先している。こういうタイプの物語を好む子もいると思うが、個人的には苦手。