読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

お引越し

 

お引越し (福音館創作童話シリーズ)

お引越し (福音館創作童話シリーズ)

 

 1990年発行の作品を2013年にその後の話を加えて発行。「今後、お家が二つになります。」で始まる離婚物語。仲がいいと思っていた両親が、別れる中で揺れ動く小学生のレンコが主人公。だけど、これ、自立しようとしている母親のナズナの物語にも、これからの生き方を模索しているワコさん(26歳)の物語にもみえる。両親は全共闘世代、でもいざ結婚ならナズナは夫の苗字となり、自分の好きなお好み焼きの食べ方をいいだせないまま忘れていった。娘と対等に関係を結ぼうともしている。だけど、親なのに弱みをさらけ出している、というのは、子どもにとっては抑圧は低いけど。自分への責任もかかってくるかも。児童文学っぽくない雰囲気は、そうしたレンコへの依存をレンコがそれなりに応えているせいかも。離婚家庭は、当時に比べて今の方が増えているだろうけど、全教闘などの設定もあり、今の小学生にはちょっとハードル高そう、です。