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ゴールドフィンチ1

 

ゴールドフィンチ1

ゴールドフィンチ1

 

 13歳のテオは、母と学校に向かう途中でふと立ち寄った美術館で爆発に巻き込まれる。母をさがすが、母はみつからず、印象的な少女を連れていた老人が瀕死の状態で倒れているのに遭遇する。老人に命じられ、「ゴールドフィンチ」の絵を包んで鞄にいれ、老人の指輪を受け取り、届けることを約束する。テオは自力で脱出を図るが、一度外に出ると現場から追い払われ、自宅で母に会えると信じて帰宅する。だが、そこで知ったのは母の死だった。美しく聡明な母とテオは極めて親密だっただけに、打撃は大きかった。自分が学校に呼び出されたために母は同行した、と自分を責めるテオ。父親は暴力をふるい、借金を作り失踪中。友人で金持ちのアンディの家に引き取られるが、上流階級のよそよそしさに疎外感も抱いていた。そして指輪を届けに行った先で、老人とともにアンティークショップをやっていたホービーと出会う。少女ヒッパも重傷を負いつつ無事だったことを知り再開する。ホービーは修復家の温かい人柄の人物だった。アンディと暮らし、ホービーに会いに行く暮らしを望んだテオだったが、あろうことか、失踪した父親が恋人とあらわれ、ニューヨークからラスベガスへと引き取られることが決まってしまう。