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ゴールドフィンチ4

 

ゴールドフィンチ 4

ゴールドフィンチ 4

 

 舞台はオランダへ! 描かれた地で違法取引の担保とされている「ゴールデンフィンチ」を奪い返す計画を建てたボリス。一度は無事に取り戻すが、逆襲を受けボリスは銃撃され絵も奪い返される、とっさの反撃でテオは相手を撃ち、親玉を殺害してしまう。別れて逃げたボリスの生死は不明。パスポートは彼にあずけたままで、出国できない。ホテルで苦悩した末に、自首を決意。まさにその日、やっとボリスは現れる。なんと、敵の本拠地をつきとめ、かねてからのテオのアドバイスを容れて、美術警察に連絡。他の多数の盗難絵画と共に、ゴールデンフィンチも当局に取り戻してもらい。多額の報奨金をせしめたのだ。山分けされた報奨金で、不正に販売した家具を買戻し、キッツィとの婚約もなんとなく保留状態となりピッパがかつての爆発の心の傷から彼をも避けている事実に気づく。大円団への予感を感じつつ、テオ自身があの細い鎖でつながれながらも誇りをわすれぬ姿を見せるゴールデンフィンチ(ごしきひわ)と重ねあわされる。だけど、オイ、殺人を悔いて自首しようとした決意はどこへいった! と多少つっこみたく思いながら読了。