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子どもへのまなざし

 

 

子どもへのまなざし (福音館の単行本)

子どもへのまなざし (福音館の単行本)

 

満たされた子ども時代を送ることの大切さを、豊さゆえに、我慢ができなくなった現代社会を生きる親に懸命に伝えようとしている。甘やかすからダメになるのではなく、「甘え」が自分を認めてほしいというサインであること。小さいときに手をぬけば、大きくなってそれをとりかえすのがどんなに大変かが、児童精神科としての説得力をもって書かれる。 親によりそうやさしい視点が魅力で、読むと心が落ち着く。