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いつも いつまでも いっしょに! ポレケのしゃかりき思春期

 

いつも いつまでも いっしょに! (世界傑作童話シリーズ)

いつも いつまでも いっしょに! (世界傑作童話シリーズ)

 

 ポレケは11歳のオランダの女の子。クラスでオランダ人は2人だけで、ボーイフレンドのミムスもモロッコ系。そのせいでつきあえないと言われてしまった! パパとママは離婚していて、そのパパは、一度も詩を書いたことのない詩人で、マリファナ販売で逮捕されてしまう。担任の先生はママに一目ぼれしちゃうし、ともかく大変。実際、大変そう~としか言いようのない状況だが、ユーモアのある雰囲気と、ポレケが書いた詩がうまく挟み込まれてるのがいい。大人と子どもの境界線がないようなオランダの自己責任の中で何をやってもよい社会は、正直、子どもにはけっこうキツイようなきもするがどうなんだろう? 父親が詩を書かない現実に気づくポレケは、とらそうだけど、おじいちゃんおばあちゃんと、そこの子牛が救いになりそう。