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本好きの下剋上 第三部領主の養女Ⅱ

 

 印刷業振興のために新たにハッセの街に孤児院を作ることにしたローゼマイン。だが、ハッセの町長は前神殿長と癒着していて、ローゼマインをなめていた。美しいために売られそうになっていた孤児を救うが、とりかえそうとして神殿を襲撃してきた。その中で、ローゼマインは衝撃の事実を知る。孤児は街の財産だから売るのは何も問題ではないこと、むしろローゼマインが救ったことで減収となり住民の反感をかう可能性があること。領主が創った神殿を襲撃することは領主への反逆罪に当たり、街ごと全部消されても当然な処置であること。ハッセの街を消そうとするフェルジナンドから、政治を行う教材としてどう処理を進めるかを学ぶために猶予をもらったローゼマイン。平等も人権もない世界で、どのように処理することが正解なのか? といって、町長がわるいからといって街ごと消滅させるのは耐えられない! 新しい道に踏み込み四苦八苦。おまけに自分用の薬の素材集めも難航と、前途多難です。