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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

物語と歩いてきた道 インタビュー・スピーチ&エッセイ集

 

 作品数が少ない上橋氏の著作を待っている読者のために、いろいろかき集めて出した本!?という印象。とはいえ、自分の生い立ちや読書体験を語る姿勢の素直さは、若い読者にも(むしろ中学生位に)共感されるのではないだろうか? いろいろなことに好奇心を持ったり、活動的でないからこそあえてフィールド活動をする文化人類学という学問を選んだり、マンガやアニメも大好きなこの女の子が、グリーン・ノウシリーズや、サトクリフなど誰にでも読まれるタイプではない作品にも夢中になったのはなぜだろう?とも思った。人生に物語の世界の場所を持ってほしい。