児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

世界は変形菌でいっぱいだ

 

世界は変形菌でいっぱいだ

世界は変形菌でいっぱいだ

 

 5歳で変形菌に出会ったこの本の著者真那くん(2001年生まれ)は、変形菌の飼育、観察、研究へとのめり込んでいく。ともかく変形菌への好奇心と愛が爆発したような本。意外と身近なところにいる変形菌を探したり、自然の中に観察会に行ったり、変形菌たちの様々なふるまいをのぞいて、不思議に思ったことを、根気よく実験で確かめていく。読んでいるうちに、真那くんのわくわく感が乗り移ってきて、読み終わったら変形菌ファンになることまちがいなし(^-^)v  変形菌が他の変形菌をどう見分けているかを追求していくラストは圧巻。自己ってなあに?と改めて思いました。ルビが皆無なのがちょっと残念。ルビをつけて、もう少し活字を見やすい雰囲気にしたらくいつく子が増えると思う。