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きみ、なにがすき?(2018 課題図書 低学年)

 

きみ、なにがすき?

きみ、なにがすき?

 

 あなぐまが、草ぼうぼうの庭に畑づくりを思い立つ。仲良しのこぶたのために、こぶたが大好きなジャガイモ畑を作ろうと考えて種を買いに行こうとすると、こぶたがジャガイモを持ってやってきた。大好きだからたくさん作っていておすそわけだという、なら他のものというわけでりすのためにリンゴ、うさぎのためににんじん、はりねずみのためにきいちごと考えるが、いずれもそれぞれが育てていたりしてガッカリする。何を作ればいいんだと怒るあなぐまに、はりねずみが自分の好きなものを作ればよいと勧める。読んでいて、アレ、あなぐまって何が好きだっけ?と思いながらページをめくったら、みんなでテーブルを囲んでいる。???と思って、もう一回ページをめくってやはりテーブルを囲んで持ち寄りで楽しんでいる。そこでやっと、ああテーブルを作ったのね、好きなことってみんなで集まることね、と気付きました。正直、頭で考えたかわいいおはなし風だと思いますが「あなぐまさんは、みんなが好きなものを作ろうと考えるなんて、やさしいね」と書いておけば感想文っぽくなるので、書きやすい本ともいえます。ちなみに、りすはリンゴって食べるの? と思って調べたら、ペットのリスに持てるように小さく切ってあげると喜んで食べるけど、肥満の原因になるから与え過ぎない方がいいそうです。ちなみに、ハリネズミは高代謝で消化管も短いため昆虫や獣肉などをメインにする方がいいようです。果物も食べるし、与えて良いようですが、キイチゴは、種が多いので、消化の負担にならないか、ちょっと心配ですね。念のためあなぐまも調べたら、ミミズや幼虫が好きだそうでした。