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火のくつと風のサンダル

 

火のくつと風のサンダル (子どもの文学―青い海シリーズ)

火のくつと風のサンダル (子どもの文学―青い海シリーズ)

 

でぶで、ちびの男の子チムは自分が嫌いで「違うぼくになりたい」と父親に話す。そこでくつ屋の父親は、チムの7歳のお祝いに赤いくつを、自分にはサンダルを作り、それをはいて4週間の旅に出ることにする。お互いを「火のくつ」「風のサンダル」と呼び合い、道中、チムが失敗したりめげそうになったりすると、父親はたとえ話をして励ます。いろいろな話を聞くうちに、チムは自分らしさが1番いいと気づき、ひとまわり成長して家に帰る。
子どもが自分の容姿を気にする気持ちがよくわかる。主人公は7歳だが、自分を見つめて受け入れる内容は中高学年にすすめたい。