取材期間2012年7月から2013年1月、実際に24時間取材も経験しているので、内容は具体的で実際の個々のメンバーに沿って描いているところがなかなかいい。消火と人命救助という取り返しがつかない仕事のための過酷な訓練がすごい。読んでいてなぜか連想したのが北方謙三『三国志』の中の張飛の訓練は兵が死ぬほどだが、実際の戦いではほとんど戦死者が出ないという描写を連想しました。とはいえ、体調管理はやはり重要! 精神論を越えて合理的な準備は必要、その辺はもう少し客観的に描かれていても良かった気がします。あまりに寄り添い過ぎて、ちょっと迫力に呑まれているかも。とはいえ女性の著者のおかげでか、頑張っている女性隊員の活躍も描かれているのもいいです。それにしても、予防に努力して火災や災害がないようにしたいものです。