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マッティアのふしぎな冒険

 

マッティアのふしぎな冒険 (文研じゅべにーる)

マッティアのふしぎな冒険 (文研じゅべにーる)

 

 おじいちゃんが死にそうだという時。おじいちゃんは起き上がるとマッティアを散歩にさそってくれた。川を下り、海に向かう道で、ポケットで魚を捕まえたり、じゃんけんゲームに勝って鐘楼にただでのぼらせてもらったりするうちに、マッティアは、何かがおかしいことに気づく。そう、おじいちゃんが小さくなっていくのだ。見えないほど小さくなったおじいちゃんはマッティアに吸い込まれ、マッティアは、おじいちゃんがいつまでも一緒にいてくれることを体で感じる。大切な人との別れとは何なのかが、誠実に描かれている。