児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ヒロシマに原爆がおとされたとき

 

ヒロシマに原爆がおとされたとき

ヒロシマに原爆がおとされたとき

 

 大道あやは、丸木位里の妹。ヒロシマ被爆している。自分の体験を2001年になって初めて語り、絵を描いたものをまとめたもの。シーツを干しているとき被爆し、シーツの向こうにあった指だけが直接原爆にさらされて、皮が膨れ、脱皮したように何回もはがれて痛かったこと、吹き飛ばされた屋根の代わりに雨戸を上にのせただけの家に、100人近くの人がものも言わずに寄ってきて、あがりこんでいき、黙ったまま去って行ったという人々の異常な心理状態など事実の持つ迫力のある作品。