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クララをいれてみんなで6人

 

クララをいれてみんなで6人

クララをいれてみんなで6人

 

 新聞記者のお父さん、元図書館員のお母さん、6年生のフィリップ、5年生のテレーゼ、1年生のパウルの5人家族に赤ちゃんが生まれることになった。また図書館で働きたいと思いながらも、大きいお腹で家事と子どもの世話に追われるお母さん。仕事人間のお父さんは、取材旅行で家を空けることも多い。長男のフィリップは、よくけんかする両親を心配し、1つ下のテレーゼとは双子のように支えあっている。パウルは年齢の割に幼く、赤ちゃん返りなのか指しゃぶりをやめない。ある日、お母さんに病気が見つかり、赤ちゃんがどのように生まれてくるかわからなくなり、家族の心は1つになる。生まれた女の子クララは、しばらく隔離病棟に移され、たくさんの管につながれていたが、左目が見えないものの他に障害はないことがわかり、無事に退院した。その夜、こもりうたを歌ってクララをあやすお父さんは、いつもよりちょっとお父さんらしくなっていた。ヘルトリング自身の家族がモデルの作品。