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紙のむすめ

 

紙のむすめ

紙のむすめ

 

 白い紙でできた家に住む、やはり白い紙でできた1人のむすめ。ある朝、風にのって飛んできた大きな紙をはさみでチョキチョキ。気球や帆かけぶねを切りぬいて旅したり、ドレスを切りぬいてパーティーを準備してみたり。でも、分かち合う相手がいなくて悲しむ日々。そんなある朝、庭に大きな紙の木が生えてきた。枝になった紙で次々といろいろな動物を切りぬき、最後の2枚のうち1枚で小さな家を切りぬいた。ことりがその家を向こうの丘に運ぶと、そこから1人の男性が出てきて手をふった。むすめは、最後の1枚で橋をつくって丘の間に渡し、2人はかけがえのない友だちになった。
切り絵芸術に40年以上のキャリアをもつ作家による挿絵で、その素晴らしさを見せるための絵本といった感じ。