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わたしがおとなになったら(自立のすすめ マイルール)

 

わたしがおとなになったら (自立のすすめ マイルール)

わたしがおとなになったら (自立のすすめ マイルール)

 

 毎日小学生新聞に連載された「自立のすすめ マイルール」というコラムをまとめたシリーズの3巻目。「子ども家事塾」を開催する著者が、家庭や学校生活、外出先など様々な場面でのマナー、コミュニケーションのこつ、自分の気持ちをコントロールする方法などを子どもにアドバイスする。500文字ほどの文章に、テーマをおもしろく展開した漫画がついて見開き2ページに収まる。漫画に登場するのは小学生の女の子まきっぺと親友もっちん、まきっぺが思いを寄せるまさやんなど、親近感のわくキャラクター。子どもが自分から手に取りやすく、うちの文庫でも借りた子から友だちへぐるぐる何度も借りられている。
80項目ある文章の中には、「女子たちへ」「男子たちへ」のようにたまに保守的な価値観が見えるものもあるが、「自分のからだを好きになろう」とか「いやな言葉を投げられたら」「私って何?」などがあって、親から徐々に離れて自分や人との関係を見つめ始める年齢の子に、自分で考えるきっかけとしてすすめられる。「名前が思い出せない!」ときのテクニックは、大人も(大人こそ?!)使ってみたい。