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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

家をせおって歩く かんぜん版

 

家をせおって歩く かんぜん版 (福音館の単行本)
 

 今年1月11日にここで紹介したペーパーバック版「家をせおって歩く」の完全版が出ました。
発泡スチロール製の1人サイズの家を担いで各地を移動しながら暮らすという「移住を生活する」活動をしている著者。その後、前年に大地震のあった熊本から大分へ、さらには海外(スウェーデン、韓国)へも「移住」。飛行機にはどうやって?と思ったら、家は乗せられないので現地で新しくスウェーデン風に作ったそうです。人を守ってくれるはずの家を人が守るという逆転した生活を飄々と語る文章につい笑ってしまうのですが、最後の「私たちは世界を変えていくことができます。」という言葉は妙に力強く胸が熱くなります。