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ブラジルのむかしばなし2

 

ブラジルのむかしばなし 2

ブラジルのむかしばなし 2

 

 シリーズ2巻目は、昔話2話と、ガラナという植物と魚ピラルクについての豆知識と言い伝え、ブラジルクイズという構成。
1話目「二羽のオウム」は、仲良しの太陽と月が2羽のオウムのヒナを見つけ連れて帰って育てる。ヒナは成長し人間の言葉を話すようになり、太陽と月が狩りに出かけた留守に人間の娘の姿になって食事の支度をするようになる。オウムしかいないのにと不思議に思うある日、正体をつきとめた太陽と月は、それぞれの娘と結婚する。4人で暮らすには家が小さいので、太陽の夫婦が夜、月の夫婦が昼の間に家にいるようになったという由来話。次の「ヒキガエルとハゲタカ」では、ビオラの名手でパーティーに欠かせない存在のハゲタカ。ある日、天国のパーティーに招かれ出かけるが、ヒキガエルがこっそりビオラにもぐりこんでついて行く。ハゲタカは天国に着いてびっくりするが、帰りにビオラの重さで気がついて怒り出す。ヒキガエルが「水には投げこまないで」と懇願する言葉にだまされて池に投げこんだので、仕返しにも失敗してしまったという話。