著者は下田に33年間住み、下田臨海実験センター長、南伊豆海洋生物研究会会長、筑波大学教授としてのキャリアを持っている。日ごろあまり気にもとめていなかった海藻について、わかりやすく子どもにも納得いくように説明されていて興味深かった。4年生の男の子が、いとこに誘われて下田に遊びに行き、そこで水族館の自然教室で海藻についていろいろ教えてもらう、という内容。導入と最後は三芳悌吉氏の絵で、あとは写真。海藻の実際のようすや実験過程は、写真の方がわかりやすいのでこの構成は適切だとおもった。海藻に紅藻、褐藻、緑藻の種類があり、光合成をしているのに緑ではないものがある理由など、なるほどと新しい発見がたくさんあった。海藻をつかったおしばづくりも紹介されているので、親子でチャレンジしてみると楽しいと思う。