児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

A特におすすめ

こぐまのくまくん

こぐまのくまくん (世界傑作童話シリーズ―はじめてよむどうわ 1) 作者:E.H.ミナリック 株式会社 福音館書店 Amazon こぐまとかあさんぐまのやりとりでつづる4つのお話。 ある寒い雪の日、くまくんは外へ出ては、帽子、オーバー、ズボンを着に戻ってきますが…

伝説の編集者ノードストロムの手紙―アメリカ児童書の舞台裏

伝説の編集者ノードストロムの手紙––アメリカ児童書の舞台裏 作者:レナード.S.マーカス 偕成社 Amazon 1940年~1973年、アメリカのハーパー社の児童書部門を統括したアーシュラ・ノードストロムが、作家や画家、読者などに宛てた手紙263通を収める。 本書を…

わたし

わたし (かがくのとも絵本) 作者:谷川 俊太郎 福音館書店 Amazon 「わたし」は、みる人によって呼び方が変わる。家では、「お姉ちゃん」だったり「妹」だったり。学校では、「友だち」だったり「生徒」だったり。犬から見ると「人間」だし、宇宙人から見ると…

名前のチカラ(たくさんのふしぎ2022年12月号)

名前のチカラ(たくさんのふしぎ2022年12月号) 作者:クリハラタカシ,三土たつお 福音館書店 Amazon 「名前はマダない白猫」が、人間の子ども「太郎」に『名前のチカラ』を説いていく。 名前は、その場にないものを表現するために人間が作った。固有の名前を持…

セイリの味方スーパームーン

セイリの味方スーパームーン-生理なんでもハンドブック 作者:高橋 由為子 偕成社 Amazon 小学6年生のはるなちゃん。初めて生理になって困っていると、丸顔にシルクハットの変な人が現れて、「セイリの味方スーパームーン」と名のります。 さっそく生理につ…

「けんぽう」のおはなし

「けんぽう」のおはなし 作者:井上ひさし 講談社 Amazon 井上ひさしさんが、易しい言葉で語りかけます。 自分らしく生きること、自分の幸せは自分で決めること。多数決にも間違いは起こるから1人ひとりの話に耳を傾けて話し合うことが大切。それは国と国の…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2 作者:ブレイディみかこ 新潮社 Amazon 1と同じく、著者の息子の感受性から発せられる言葉に、おとなが考え、学ぶことの多い1冊。 日本の台風災害を伝えるニュースで「東京の避難所からホームレスの人が追い…

くしゃみおじさん

くしゃみおじさん 作者:オルガ・カブラル,山村 浩二 岩波書店 Amazon 白いうさぎと、黒ねこと、大きな声でほえる犬が幸せにくらす家のそばを一人のおじさんが通った。ところが、おじさんが大きなくしゃみを三回して通り過ぎたら、黒ねこの耳が白いうさぎの耳…

目で見ることばで話をさせて

目で見ることばで話をさせて 作者:アン・クレア・レゾット 岩波書店 Amazon 11歳のメアリーは想像力が豊かな女の子だ。1805年アメリカのマーサ・ヴィンヤード島に住んでいたメアリーにとって、手話は当たり前のものだった。島ではろう者が多く、自分も父も耳…

いもうとなんかいらない

いもうとなんかいらない 作者:ロイス・ダンカン 岩波書店 Amazon メアリー・ケイにはスザンヌという小さな妹がいます。ブランコに乗ると押してくれと言う、絵を描いているとまねして紙からはみ出す、お茶を飲んでいるとひっくり返す。いもうとがいても、良い…

パディントン、映画に出る

パディントン、映画に出る 作者:マイケル・ボンド WAVE出版 Amazon ロンドンオリンピック開催に乗じてオープンしたスポーツクラブ。個人トレーニングを受けたパディントンは、菓子パンとココア禁止のお達しを。でも、ラジオの取材に「100mを5秒で走る」(お…

パディントンのどろぼう退治

パディントンのどろぼう退治 作者:マイケル・ボンド WAVE出版 Amazon パディントンが買い物に毎日持ち歩いているキャリーカートが、レッカー移動される事件を皮切りに、パディントンのしゃべったことが、町の恐ろしい疑惑の新聞記事になってしまったりという…

らんらんランドセル

らんらんランドセル 作者:モリナガ・ヨウ めくるむ Amazon 200個の部品でつくられているというランドセル。その工程を、楽しくやわらかいタッチでありながら精緻に描く。 材料の生地は、大人の背丈ほどもあるロールで届く。型抜き機で各部品に切り抜かれ、接…

アリのけっこんひこう(かがくのとも2023年4月号)

アリの けっこんひこう (かがくのとも2023年4月号) 作者:島田 拓 福音館書店 Amazon 前作『アリのかぞく』で1匹から始まった家族。6年ほどたつと、羽アリが独立の時期を迎える。本作では、アリの結婚にスポットを当てます。 春になり温かい日が増えてくると…

アリのかぞく

アリの かぞく (かがくのとも絵本) 作者:島田 拓 福音館書店 Amazon アリの家族は、1匹から始まる。春、女王アリが地面に穴を掘って作った部屋に卵を産む。卵や幼虫をなめてばい菌から守り、体に貯めた栄養を口移しで与える。まゆを作るときや成虫になって出…

パディントンの大切な家族

パディントンの大切な家族 (世界傑作童話シリーズ) 作者:マイケル ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon 10巻目もパディントンは、様々な初めてを体験。初めての学校で給食当番。初めての法廷では、「ブラウン」ちがいで証人尋問。クライマックスは、初めての…

パディントンのラストダンス

パディントンのラストダンス (世界傑作童話シリーズ) 作者:マイケル ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon 本書でもパディントンは、その興味、やる気のおもむくままに、チャンレンジを続けます。カリーさんのズボンのサイズ直しを、得意なミシンで。馬術競技…

パディントン 街へ行く

パディントン街へ行く―パディントンの本〈8〉 (福音館文庫 物語) 作者:マイケル・ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon この8巻から10巻までは、パディントンの熱烈ファンから共訳者となった田中琢治氏と松岡享子さんの翻訳。 最高に傑作なのは「パディントン…

パディントン妙技公開

パディントン妙技公開 (世界傑作童話シリーズ) 作者:マイケル ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon ”妙技”というのは、有名なロシア人バレエダンサーとの空中回転合戦。ジュディの学校の学園祭での出来事です。実は、衣装をとめていた画びょうを踏んでしまっ…

パディントンの煙突掃除

パディントンの煙突掃除―パディントンの本〈6〉 (福音館文庫 物語) 作者:マイケル ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon 今回も予想通り、ブラウン一家の留守中に煙突掃除をして自分が詰まってしまったり、ママレード工場のたるを洗う仕事を命じられ、積み上が…

パディントンとテレビ

パディントンとテレビ (世界傑作童話シリーズ) 作者:マイケル・ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon シリーズ5巻目では、大好きなクイズ番組に出演したパディントン。得意の「数学」問題で司会者と丁々発止にわたり合い、見事最高賞金を得る。なんとも胸をう…

パディントン フランスへ

パディントン フランスへ (世界傑作童話シリーズ) 作者:マイケル・ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon 本書は丸々、フランス旅行の出来事。パディントンは、文字通りの大活躍で最高の思い出をつくります。 パディントンにとって初めての長い旅行。ブラウンさ…

パディントンの一周年記念

パディントンの一周年記念 (世界傑作童話シリーズ) 作者:マイケル・ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon 「パディントン」シリーズ3巻目。 パディントンがブラウン家に来て1年がたち、1周年記念を祝うため、グルーバーさんも誘って高級レストランへ。予想…

パディントンのクリスマス

パディントンのクリスマス (世界傑作童話シリーズ) 作者:マイケル・ボンド 株式会社 福音館書店 Amazon 季節は夏からクリスマス。挿絵のパディントンの表情が、いきいき度を増して楽しい。 パディントン自身が手に入れたアンティークカメラで、撮影する顛末…

くまのパディントン

くまのパディントン 作者:マイケル・ボンド 福音館書店 Amazon ある日、ブラウン夫妻がパティントン駅で出会った、ちょっと変わったクマ。つば広の帽子をかぶり、スーツケースの上に腰かけ、首には「どうぞこのくまのめんどうをみてやってください。おたのみ…

16歳の語り部

16歳の語り部 作者:雁部 那由多,津田 穂乃果,相澤 朱音 ポプラ社 Amazon 2011年3月11日。宮城県東松島市の海岸から2.3km、大曲小学校の5年生だった3人は、中学校を卒業した春、震災を伝える語り部の活動を始めた。 目の前で津波にのまれる男性の姿。避難所…

ホントに食べる?世界をすくう虫のすべて

ホントに食べる?世界をすくう虫のすべて 文研出版 Amazon 人口増加や地球温暖化の課題解決に注目される昆虫食について、昆虫料理研究家(内山昭一氏)監修のもと、徹底解説。 そもそも虫とは?、虫を食べることのメリット、虫ごはんの歴史、日本や世界の「お…

月のケーキ

月のケーキ 作者:ジョーン・エイキン 東京創元社 Amazon エイキンの晩年に編まれた珠玉の短編集。 「いくつかに、死の気配が漂っている」と訳者あとがきにあるうち、私が気に入ったのは「羽根のしおり」。母の死に立ち会えなかった少年が、お墓を7周まわる…

おはようからおやすみまでの12のわらべうたえほん

おはようからおやすみまでの12のわらべうたえほん ハッピーオウル社 Amazon 歩くようになった幼い子のためのわらべうた。 子どもの生活は、眠る、食べる、遊ぶとシンプルです。1日の生活リズムを整えることの大切さを説き、その流れを自然につくってくれる…

あかちゃんのごきげんがよくなる12のわらべうたえほん

あかちゃんのごきげんがよくなる12のわらべうたえほん ハッピーオウル社 Amazon 生まれてから歩く前の赤ちゃんのためのわらべうた。1つずつにつく解説が親切で、すぐにやってみたくなります。 「ちっち ここへ とまれ」は、指先に視線を合わせ視覚と手先の…