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チ・カ・ラ

 

チ・カ・ラ。 (児童単行本)

チ・カ・ラ。 (児童単行本)

 

 13歳になると目覚めるチ・カ・ラ。それがどんな力かは、その時になるまでわからない。それは、ミブズの一族に代々伝わるものなのだ。でも、ミブズが13歳になる2日前、父さんは事故にあって意識不明になってしまった。かあさんは父さんにつきっきり、おせっかいな牧師の奥さんがミブズのパーティーを企画してくれた。私の力は父さんを目覚めさせられる! そう信じたミブズはパーティーを抜け出し、病院のある街に向かうワゴンに潜り込むが、そこにはすでに弟サムソンがもぐりこんでいた。止めようとやってきた兄のフィシュ、牧師の娘でつっぱってるロビー、その弟ウィルまで乗り込んでしまった。おまけに、バスは逆方向に走り出す。自分の能力をどう受け止めるか? というテーマを気負わずに描いた佳作。

まぁ、実際、自分の力は、自分の願う形ではでないのがふつうよね。