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炎路を行く者 守り人作品集

ヨゴ国の上級武人〈帝の盾〉の家に生まれ、家族はもちろん一族全てを虐殺されたヒュウゴ。もう一つの世界を見る目を持つ少女リュウアンに救われ、復讐のために生きることを決意する。だが、つとめ先の酒場の仲間のいざこざを救ったことがきっかけで、仲間の中でリーダー格にかつぎあげられる。何かを持て余しながら生きる彼は自分の居場所がわからない。そんな時、やはりタルシュに滅ぼされたのに、タルシュに仕える道を選んだ兵士との出会いがヒュウゴを変える。別の世界から広く世を見なければならないことに気づき、タルシュ軍への入隊を決意する『炎路の旅人』、後日のチャグムとの絡みで出版が遅れたそうですが、出てよかった!

自分だけの力で生きようとあがく15歳のバルサの『十五の我は』は、普遍的なあのころのイライラにも重なります。ふつうは、実力がないのに自立を焦るのに、バルサ実力ありすぎではないでしょうか?