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アグリーガール

 

アグリーガール

アグリーガール

 

 

アーシュラは、自分をアグリーガール(醜い女の子)と密かに自称している。強くて、群れなくて、クールな女の子だ。学校の人気者マットが、爆破計画の犯人として捕まえられそうになった時、たった一人、マットのために正確な証言をしたのはアーシュラだった。だが、犯人にされかけ、友人たちが巻き込まれるのを恐れて離れていったショックで、マットの楽天的な性格は永久に消えてしまった。集団心理と好奇心で、犯人がでっちあげられる様子は、ちょっとリアル。だが、物的証拠が全く無くて、こんなに追い詰められるというのもありえないように思う。自分で自分を創るために、目いっぱい気張ってみせる主人公を見て、つい親の立場に同情。思春期とは疲れます。