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庭師の娘

 

庭師の娘

庭師の娘

 

 

18世紀ウィーンで暮らすマリーは、修道院に入る予定だが、なじめないものを感じていた。父のように庭師になりたい。だが、母が死んでからの父は無気力になり、マリーの修道院行きを最善と考えているようだ。父が働く屋敷のメスメル博士は、革新的な考え方を理解し、マリーを応援してくれる。屋敷には、そのころ話題の神童モーツァルトも出入りしている。溢れ出す創造の思いに取りつかれるモーツァルトとマリーの姿が交錯するように描かれる。新しい時代の中で、人工的なフランス式庭園を打ち破ろうとするマリーを理解してくれるパン職人の息子ヤーコプの結婚の申し出のおかげで、愛と自己実現をマリーは手に入れるハッピーエンドだが、マリーがとてもカワイイようなのよね。カワイイっておとく?